プロテインと聞くと何を思い浮かべますか?
スポーツ選手や筋トレをしている人が飲むもの、そんなイメージがあると思います。しかもそんなに美味しいものではないと思っている人も多いはず。
そこで今回はプロテインとはなんなのか、どのような種類があるのか、どのような人が飲むべきなのか、いつ飲めばいいのかの4点について紹介していきたいと思います。
プロテインってなに?
プロテイン(protein)は日本語でタンパク質のことを指します。
タンパク質は筋肉、皮膚、毛髪、爪、臓器などの身体を構成する成分で、炭水化物と脂質と共に三大栄養素の一つです。身体の60〜70%は水分で、残りの20%近くを10万種類のタンパク質が占めています。
食品で言えば肉、魚、乳製品、大豆製品、卵などに含まれています。どれもスーパーなどで手軽に購入でき、よく食べられている食品です。
ではなぜ粉末や固形バーのようなプロテインという商品が売られているのでしょうか?
商品としてのプロテイン
粉末や固形バーのようなプロテインと呼ばれるものはタンパク質を主成分とした栄養補助食品でその他にもゼリータイプ、ドリンクタイプがあります。
色々なフレーバーがあり、粉末のプロテインは水や牛乳、豆乳などに溶かして飲みます。固形状のプロテインバーやゼリータイプのものはお菓子感覚で手軽に摂取できます。
先述した通りタンパク質は身体にとって欠かせない栄養素でありで主に3つの働きがあります。
- エネルギー源
- 身体を構成する
- 身体機能を調整する
日本人の食事摂取基準では糖質や脂質とともに目標量(%エネルギー)が設定されており摂取するべきタンパク質量は年齢、性別、消費エネルギー量によって個人差があります。
つまりプロテインの役割とは食事だけでは摂取するべき量に満たないタンパク質を手軽に補給できる便利な食品ということになります。しかも摂取する量を個人で調節できることも大きなポイントです。
飲むだけで健康になったり、筋肉がつくような魔法の粉ではないということです。
プロテインを摂取するべき人
トレーニングを行う人
タンパク質は筋肉の元になる栄養素です。トレーニングを行うと体内のタンパク質を消費します。激しい運動後の筋肉は傷ついた状態になっておりプロテインを飲むことで筋肉への栄養補給、回復を促します。
栄養補給をしたい人
少食の人や成長期の子ども、または食の細くなった高齢者などにもプロテインは役立ちます。粉末を水分に溶かし液体にすることで摂取しやすくなります。ただ高齢者の場合は摂取量に注意が必要です。
多忙な人
忙しくつい食事を抜いたり、朝はパンとコーヒー、昼はラーメンなどの炭水化物だけで済ましてしまうような人にプロテインは効果的です。シェイクするだけで準備ができ簡単にタンパク質が取れるので栄養の偏りを軽減できます。
プロテインの種類
プロテインには大き分けて「ホエイ」「カゼイン」「ソイ」の3種類に分類されます。この3種類のプロテインの特徴を理解すれば目的に合わせて摂取しやすくなります。
ホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳由来の動物性タンパク質です。牛乳に含まれるタンパク質のうち約20%がホエイプロテイン、約80%がカゼインプロテインです。
ヨーグルトの上にできる薄黄色の上澄みがホエイ、別名乳清と呼ばれるものです。水溶性のタンパク質のほか、ビタミンやミネラルも含まれています。
一般的なプロテインといえばこのホエイプロテインだと思っても過言ではないと思います。消化吸収が早く、トレーニングで傷ついた身体の回復などをサポートするためスポーツ選手や筋トレをする人に向いています。
カゼインプロテイン
カゼインプロテインとは牛乳に含まれるタンパク質のうち約80%を占めるタンパク質です。牛乳由来のカルシウムやビタミンAやB2、B12なども同時に摂取できます。
カゼインプロテインは固形状のタンパク質で不溶性のため、消化吸収がホエイプロテインよりもゆっくりで腹持ちがよくダイエットの栄養補給源に向いています。
ソイプロテイン
ソイプロテインは大豆由来の植物性タンパク質です。大豆から油脂を取り除き残った大豆粕に含まれるタンパク質を粉末状にしたものです。
ソイプロテインは食物繊維が豊富で胃を通過するスピードが遅く消化吸収に時間がかかるため腹持ちがいいです。
また動物性タンパク質と同等のタンパク質が含みながら脂質やコレステロール、飽和脂肪酸含有量が低いためダイエットや食事制限をしている人、美容に関心のある人におすすめのプロテインです。
いつ飲むのがいいのか?
ではどのタイミングでプロテインを摂取するのがいいのでしょうか?
プロテインを摂取する理由は個人によって違うので一概には言えませんが一般的には寝る前と起きた直後と言われています。せっかくプロテインを飲むなら一番効果的なタイミングで飲みたいですよね。
就寝前が効果的な理由
就寝中に分泌される成長ホルモンの働きを促進します。成長ホルモンは筋肉の合成や修復を促進し、分解を防ぎます。また身体の各機能を調整する役割も担っています。
また就寝中はタンパク質を補給できない時間帯なので就寝前に摂取しておきましょう。ただし就寝直前に飲むと胃や腸に負担がかかってしまい睡眠の質が下がってしまうので、就寝する30分〜1時間前には飲むようにするのがベストです。
起床直後が効果的な理由
就寝前にプロテインを摂取していたとしても起きた時は体内はタンパク質が枯渇した状態です。起床直後にプロテインを飲むことで素速くタンパク質を補給することができます。
まとめ
プロテインのこと、少しだけでも分かっていただけたでしょうか?
プロテインは食事だけでは足りなかったタンパク質を補うための補助食品であり筋トレする人がだけが飲むものでもなく、かたや飲むだけで筋肉がつく魔法の粉でもありません。
種類や飲み方を理解し健康な身体作りに役立てましょう。